ドローンやロボットの究極進化のためにウラ側で進んでいる開発とは

2022/2/5

那須 隆志

ブルーイノベーションが考えているドローンやロボットの進化と、それに対して、我々の基幹システムであるBlue Earth Platformで、皆さまの生活や仕事にどのように役立つことを目指しているのか、そのウラ側を少しだけお伝えします。

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皆さんは、ドローンやロボットが究極まで進化したら、どのようなものになるか?皆さんのイメージはどのようなものでしょうか?例えば、ドローンであれば、「航続距離は長くなり」「自動充電も可能になる」「もっと重たいものも運べる」などは容易に想像がつくかもしれません。もっともっと先には、どのような進化を遂げるのでしょうか?10年後~20年後は、どのように進化していくのでしょうか?

私は、このテーマを考えるとガンダムや鉄腕アトム、鉄人28号のような人型ロボットをイメージしてしまいます。小さい頃に見ていたアニメの影響も強いのかもしれないですが(ちなみに1977年生まれです)。そのロボットは、「人の形をしていて、人と同じ仕事ができる」「力は人の何倍もある」「もちろん歩くこともできるし、空も飛ぶことができる」「空や宇宙で戦うこともできる」など、何でも良いとこ取りです。ドローンも自動走行ロボットも、これ1台あれば、全てを兼ねることができそうです。

しかし、最近では、このイメージが「人」というキーワードに偏った思考であるということに気づきました。「人の代わりに」もしくは「人以上の仕事ができるように」と考えているうちに、人型のロボットのイメージが強くなってしまったようです。

少し視点を変えてみると、お掃除ロボットで有名な「ルンバ」は、人の代わりに荷物を運ぶことはできませんが、お掃除(床掃除)に特化した素晴らしいロボットだと思います。人より小さくて軽いので、1階のリビングを掃除させた後に、2階の子供部屋を掃除させるなどのユースケースもあるようです。こう考えると、ドローンも「空からカメラで撮影する」「空を使って何らかの運搬物を運ぶ」に特化したからこそ、今の形があるのかもしれません。

私が、上記の視点からたどりついた仮説の1つは、「ロボットの進化系は、何でもできる人型のロボットではなく、それぞれの機能を追求した特化型のロボットが複数進化するのではないか?」です。地球レベルで考えてみると、空を飛ぶのは鳥、海を泳ぐのは魚、地中はモグラなど、様々な生物が、それぞれの領域で進化しており、人より優れた能力を持っています。

ここまでの話ですと、「地球上の生物と同じようにロボットが得意な領域で進化していく」という話ですが、ブルーイノベーションでは、生物とロボットのある1つの違いに着目しました。それは、ロボットは、インターネットに接続できるので、他のロボットと瞬時に情報共有できるということです。
例えば、ルンバが掃除をする前に、警備用のドローンが部屋の中を飛び回り、部屋の汚れている場所の情報などをルンバに伝えることができれば、お掃除は効率的になります。あたかも、人がインターネットを介して情報交換しているように、ロボット同士も情報交換できるようになれば、より便利なソリューションができるのではないではないか、ということです。

そのような観点から、ブルーイノベーションでは、Blue Earth Platformを利用して、あるロボットが取得した情報を他のロボットの仕事に活かすことを考え、日々、様々な機能を開発しています。例えば、倉庫の中でドローンが荷物の位置を把握して、運搬するロボットへその情報を伝えれば、効率的な運搬業務が実現できます。また、点検時ロボットが見つけた異常を補修ロボットへ伝えるなども考えられます。つまり、各領域で人より優れた機能を持つロボット同士をネットワークで連携させることができるのです。

私が、現時点で考えているロボットの進化は、「それぞれの得意領域で進化したロボット同士が、ネットワークを介して連携することで、ロボット単体よりも付加価値のあるチームプレーができること」です。残念ながら、私の大好きなガンダムの登場は、もう少し先になるのかもしれません。

我々は、2017年ぐらいに、この構想を掲げて開発を進めていますが、まだまだ市場では、ドローン単体のソリューションすら定着していない段階です。ロボット同士の連携が重要視されだすのは、まだまだ先かもしれません。でも、そう遠くない未来に、これらの技術が求められだすことを確信しています。

次回は、今回の観点を考慮した上で、人の仕事がどのようにロボットへ置き換わっていくか?の私の考えをお話ししたいと思います。ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

※Blue Earth Platformの詳細はこちら

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