トレンド/事例

災害用ドローンポートシステムの有効性を確認
~住民の安心・安全のために~

流通・物流

大分県様

近年、災害時の有効なツールとして利活用が検討されはじめているドローン。災害時という特殊な状況での活用方法とともに、災害対策支援事業として大分県で実証実験を行った「災害用ドローンポートシステム」をご紹介します。

日本では毎年のように、地震や台風をはじめとした自然災害が発生しています。発災後、自衛隊や消防隊などが被災地に駆けつけ避難や救助などにあたりますが、被災状況や二次災害の恐れがある場合など、救援活動がままならないケースも多々あります。そのような災害時において、主に以下の理由からドローンの活用が注目されています。

・被災状況を上空から映像で、リアルタイムに確認できる
・二次災害が疑われる危険な地域や場所、建物内も確認できる
・陸上輸送が困難な場合、上空から物資輸送ができる
・ヘリコプターに比べ準備時間やコストを大幅に削減でき、離発着場所の確保も容易

このようなメリットを背景に、被害状況の確認や危険個所での行方不明者の探索、物資輸送など災害時のドローン活用への取り組みが徐々にはじまっています。ブルーイノベーションでは災害時にドローンで迅速な被災地支援を行うことを目的に、ドローンポートとクラウドを組み合わせた「災害用ドローンポートシステム」の開発を進めています。

災害用ドローンポートで迅速な災害対策支援
情報の共有、救援物資のドローン搬送をシステムで一元管理

ブルーイノベーションは、「災害用ドローンポートシステム」の実証実験を、2021年3月に大分県日田市中津江村で行いました。実験は、大規模豪雨によって道路が寸断、陸路での物資搬送が不可能となった状況を想定し、以下内容で行われました。

・地面に展開したドローンポートから被災位置(避難所)情報を自動発信、関係各所と共有
・避難所からの救援物資申請と災害対策本部側での受理~飛行前準備(飛行ルート設定など)
・自動運行ドローンによる物資輸送
・上記オペレーションを災害用ドローンポートシステムで一元運用・管理

実験の結果、災害用ドローンポートシステムを介して必要物資の要請や手配、飛行計画の策定や共有、ドローンの安全運航に関わる風速情報や着陸地点周辺の安全状況の把握など、ドローンの飛行準備段階で発生する作業を本システムで一元管理・運用することに成功しました。

また、物資輸送拠点から自動離陸したドローンの運航状況の取得・監視、異常発生時の緊急停止措置、ドローンポートによる自動着陸誘導、着地点の安全を高精度に自動確認する侵入検知センサー、テザー機構による救援物資の吊り下げに成功。輸送ドローンの自動運行を含む一連のオペレーションを一元管理でき、被災地域に対し迅速な支援ができることを確認しました。

災住民の安心・安全のために
官民一体で2021年4月以降の実用化を目指しています

災害時、人命救助のリミットは発災から72時間とされています。主に県や市などで構成される災害対策本部は発災直後速やかに安否や避難状況を把握することが求められる一方で、医薬品や通信機器など避難所のニーズに応じた支援物資の輸送体制を構築する必要があり、陸上輸送が困難な状況では災害時物流としてドローン活用が期待されています。
そしてその実現のために、関係各所間が密に連携し、災害時でも安定したドローン輸送が行えるよう離着陸や飛行などの運航を自動化するシステムが求められています。

ブルーイノベーションが開発を進めている「災害用ドローンポートシステム」は、これら災害時情報の発信と関係各所間での共有、それに基づくドローンによる物資輸送の運航を一元運用・管理するものです。災害時、道路遮断などの影響を受けないドローン輸送が必要最小限の体制・人員で実施できるようになり、救援物資輸送の迅速化と作業負担の軽減、ひいては地域住民への速やかな安全安心の提供が可能になります。

「実証実験を行った日田市中津江村は、令和2年7月豪雨で土砂崩れによって孤立地域が発生するなど大きな被害を受けました。発災当時は周辺道路が寸断されため、孤立集落への食料輸送や避難所への医薬品提供は、地元の市職員が徒歩で行わざるを得ない状況が発生しました。そのような災害現場の課題解決策として、ドローン物流は有効な手段となりうると考えています。
大分県では防災・減災を地域課題としてとらえ、産学官で構成する検討会を立ち上げ、防災分野での先端技術の活用を推進しています。特に、ドローンによる連絡手段の提供や救援物資の配送は、被災地域の早期救援につながるものとしてその実用化を期待しているところです。」
(大分県商工観光労働部新産業振興室 室長 遠山 実 氏)

ブルーイノベーションは、今後も本システムを活用した災害時支援システムの実証実験を重ね、2022年4月以降の本システムの実用化を目指しています。


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